海洋散骨と言っても、実はさまざまな形があります。
それは故人さまの人生が一つとして同じものがないように、ご遺族が思う葬送の形は、お客様お一人お一人のご要望、ご意向をお伺いしてふさわしいプランをご提案しております。基本的なプランから、アレンジした形、分骨という手元に遺骨の一部を残す散骨の形などご紹介してまいります。
すべてはお客様に最適な葬送をお送りいただくために
1. 基本的なプラン&ご希望に合わせたセレモニーのオプション
海洋散骨プランは基本的に3つございます。
・個人散骨(船舶貸切)
個人貸切なので散骨希望日時など希望や融通が利きます。金額は他の2つのプランと比べると少し高額になりますが、船舶の種類などによっても金額は変わってきます。
・合同散骨(複数の遺族が船舶に相乗りして行う)
何組かの遺族と決まった日時に乗船して、分けられた時間の中で散骨をします。個人散骨よりプライベート性には欠けますが金額は個人散骨よりはリーズナブルです。
・委託散骨(業者委託して散骨を行う)
諸事情により現地に赴けない方から遺骨を預かり、委託代理で散骨をします。
基本的なプランは上記3つです。この中から適したプランをお選びいただき、ご要望に応じてアレンジすることも可能です。
「アレンジ例」
・宗教儀式を取り入れた仏式で、船上にて僧侶に四十九日法要をしてもらった。
・散骨が終わった後に船上で、ご遺族でセレモニー会食を行なった。
・生前花が大好きだったので、プランより多くの花びらをご用意した。
・故人を偲んで船上で音楽を奏でた。
・故人のペットも同船した。
2. 海洋散骨と改葬(墓じまい)
近年、少子化、高齢化、核家族化などによってお墓を後世に継承していくこと、管理労力の難しさが言われています。このような現状の中で海洋散骨にて「墓じまい」を検討する方が多くなってきています。「お墓をしめてしまって大丈夫なのかしら。ご先祖に申し訳ない」と考える方もいらっしゃるかと思いますが、散骨をすることでお墓に相当するものが海原になり、遺骨が自然に納骨されたと考えるのも良いと思います。
墓じまいに関しては、さまざまな疑問、お問い合わせをいただきますので、こちらでは主な墓じまいの手続きをご紹介します。
<納骨証明書・改葬許可証・遺骨引渡証>
・埋葬先の墓地管理者から「納骨証明書」を発行してもらう。
・お墓がある市区町村役場へ「納骨証明書」を提出すると、「改葬許可証」を発行してもらえる。可能ならば墓地の管理者に「遺骨引渡証」を発行してもらうと尚よい。
・散骨の事業主(散骨業者)から受入証明書を発行してもらう。
<閉眼供養>
・改葬証明書が発行されたら、お寺や霊園、石材店と遺骨をお墓から取り出す作業をする。
・墓から個人の魂を抜く閉眼供養をお寺にお願いする。
<暮石の撤去・区画整理>
・石材店と相談して遺骨の取り出し、暮石の撤去・区画整備を行う。
※思いの外費用がかかることがあるので、事前に見積もりで金額を要確認。
3. ご遺骨の一部を手元に残す
散骨をする際に考えていただきたいのは分骨です。遺骨をすべて散骨してしまうのか、または分骨して一部を手元に残すのかの選択です。分骨するかしないかは、ご遺族が決めることができます。
◆「分骨をしない場合」
遺骨の置き場、管理方法を検討しなくて良い反面、後々お墓のように墓標にお参りする場所がなくなってしまうことです。そのため事前に考えておくべき点は、海洋散骨をする際は、分骨をするのかなど、遺族間で確認しておきましょう。
◆「分骨をする場合」
一部を散骨して、一部を手元に残しておく形です。手元に残った遺骨はお墓に納めることもできますし、手元供養、または永代供養をすることも可能です。
◆「手元供養」
小型の骨壷やアクセサリーのように日頃身につけられるものに遺骨を納めておく方法です。
◆「永代供養」
供養や管理を寺院や霊園が代わって行なってくれる埋葬方法です。
4. 生前お申し込み
お客様のご相談の中には、将来自身が亡くなったときに海洋散骨を行なって欲しいという内容をいただきます。
ただし、ご本人が希望をしていてもご遺族がこのような形を望まず後々トラブルが生じることもございます。
当社はこのようなことが起こらないよう、生前に所定の申込書からお申し込みをいただき、当社とお客様で1部ずつ保管します。法的な拘束力はもちろんございませんので、まずは確実なご意向の確認をご本人様とご家族様と話し合っておくと良いでしょう。生前にご希望をお伺いしておくことのメリットとしましては、ご本人が望む形での散骨をスムーズに行いやすくなります
5. ペットの遺骨と共に
お客様の中には海洋散骨をする際にペットの遺骨とともに散骨をお願いできないか、というご依頼もいただきます。当社はなるべくお客様のご要望にそったメモリアルをお届けしたいと考えておりますので、このようなご希望の際にはぜひご相談ください。
お客様にとって家族同然のペットでも、合同散骨の際には他のご遺族の方もいらっしゃるのでお断りする場合がございますが、個人散骨の場合はご相談も受け付けております。
私たちは散骨のセレモニーに「こうでなければいけない」という考えは一切持っておりません。大切にしていることはご遺族様と故人様の最後の時間を、ご希望にそった形で送っていただくことです。上記以外にも「こうして欲しい」「こんなことは出来るの?」などご相談がありましたら何なりとお問い合わせください。